鏡よ、鏡この世で一番…

自作の小説の溜まり場

思考停止

ざあざあ、と雨が降ってきた。

 


なぜ、僕はこんな雨の中傘もささずに佇んでいるのか疑問を抱きながら、ふと水面を覗き込んだら。

 


そこに写っていたのは、大嫌いなカエルだった。

 

 

 

なぜ、大嫌いなカエルになっているのか。

 


いくら考えても分からない。

 


考えても考えても分からない。

まるで、思考がだんだん出来なくなっているような。

 


そもそも僕は誰なんだ?

 


ああ、もう分からなくていいか。

 


とりあえず、食べられる虫でも捕まえにいくか。

 


ケロケロケロケロ。

 


ケロケロケロケロケロケロケロケロ。

 


こうして、自分の名前すらも分からなくなってしまった哀れな少年は、カエルとなって生きていくことになりました。

 


皆さんは、よく考えて生きてくださいね。