黒執事に出てくる双子は、鉄仮面の囚人がモデルのひとつなんでは?
こんばんは。
最近Xでつづきがめちゃくちゃ気になる漫画がマンガup掲載だったからマンガup!入れてみたら、なんと黒執事もあるじゃないですか〜ってなり久しぶりに黒執事読んでみました。
ちなみにポイントは、朝8時と夜8時に回復する配布ポイントと深夜0時とクエストという漫画アプリでよくある対象漫画読んでポイント貯めていくことで貯まるポイントがあって黒執事は、その無償ポイントだけで無料で最新話まで読むことができるという。
今回は黒執事離脱勢やネタバレ大丈夫派なオタク姉さん兄さん向けの布教としてかなりネタバレ記事になりますが、この記事を読んで気になった方は、ぜひマンガup!を入れて読んでみてくださいね♡
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※ここから先はネタバレ注意。
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タイトルに書いてある”双子”というのは、蒼の教団編のラストで満を持して登場した坊ちゃんの双子の兄である【シエル・ファントムハイヴ伯爵】とその双子の弟である坊ちゃんのことです。
蒼の教団編ラストで登場したと書きましたが、兄はあのファントムハイヴ家襲撃事件で既に亡くなっているはずでした。
だからこそ、坊ちゃんは亡くなったはずの双子の兄をみて恐怖に打ち震えます。
なぜ、亡くなったはずの兄が生きているのか。
それは、葬儀屋が彼をゾンビとして復活させたからでした。
蒼の教団編で輸血で数多くの血をあつめていたのは、兄シエルを完全復活させるためだったのです。
さっき”満を持して”という言い方をしましたが、これには理由があって。
実は、蒼の教団編に突入するまえから既に兄シエルは復活はしていて、それこそファントムハイヴ邸が燃え上がったその瞬間から葬儀屋の手で救出されていて切り裂きジャック編のときも寄宿学校編のときも豪華客船編のときもずっとずっと棺の中で坊ちゃんを見守っていたのでした。
ただ、まだ完全体ではなかったから坊ちゃんの前にあらわれることはまだできなかった。
それが蒼の教団編で輸血による大量の血液提供があったから完全体として坊ちゃんの前にあらわれた。
そして兄シエルは、坊ちゃんを蒼の教団編での黒幕という濡れ衣を着せ坊ちゃん自身も身分詐称をしていたからふたつの罪状を突きつけられセバスチャンと共に逮捕され護送された。
…護送の道中で強力な助っ人たちが坊ちゃんのピンチを救い、セバスチャンと仲間たちと共にあらたな協力者を得て潜伏しているというお尋ね者状態になっているからご安心(?)を。
さて、ここからがタイトル回収ですが。
まず、鉄仮面の囚人とは?
中世フランスに実在していた素性不明の常に鉄仮面をした囚人のことです。
鉄仮面の囚人は、囚人ですが副監獄長がお世話係に任命され食事や支給された衣服も高級品で高待遇なのです。
かとおもえば、彼が身の上話をしたりして自身の経歴などを第三者に話したり人前で仮面を取れば処刑せよ、という命令が下っていたり。
彼の死後には彼の着ていた衣服や持ち物はすぐに焼却処分され家具もわざわざ分解してそれも焼却処分。
独房の壁や床も壊したりして怖いくらい証拠隠滅されているから、現代では彼の正体は分からないフランス・ミステリーになっています。
その鉄仮面の囚人の正体の候補のはひとつにルイ14世の父親ちがいの双子の兄弟がいて今回はその双子の兄弟ベースに考察していきますね。
双子の兄弟で、ここでピンときた方もいるかとおもいますが。
そう、シエル・ファントムハイヴ伯爵も双子の兄弟で。
過去回想で坊ちゃんは、兄シエルの”スペア”として扱われていました。
当時は、双子が忌み子として扱われる風習の国や地域もあったから坊ちゃんがスペア扱いされていたのは、まあ当時だからねぇ、、そういう意味ではファントムハイヴ家は、まだまあ良心的だとは、、。
スペア扱いはされてはいたけど、双子の仲は良好で坊ちゃんのほうは兄シエルを尊敬していたくらい。
ただ、兄シエルに何かあったときのスペアであることは変わらない。
さて、鉄仮面の囚人の話に戻りますが。
鉄仮面の囚人は、フランスの話なんですね。
よく黒執事では、フランス が出てくるのです。
まだフランスには行ったことないのにかかわらず、フランス というワードが頻出する。
それもけっこう重要人物の口から。
葬儀屋が緑の魔女編でだったかな?他の死神が葬儀屋が葬儀屋はフランスにいる、とかいっていたり先代・ファントムハイヴ伯爵の古い知人であるドイツのあの方も坊ちゃんたちから葬儀屋のことを聞かれたときにフランスに行ったといっていたような気が、、いや、どうだったかなあ。
うろ覚えで申し訳ないですが、葬儀屋がよくフランス にいるという情報だったり、そもそも シエル という名自体がフランス語で先代・ファントムハイヴ伯爵は、かなり名付けで驚かれたりしたとかなんとか。
そのように双子は フランス となにかと強い縁があるのも無視できないなあ、と。
スペアであるというのも、鉄仮面の囚人が高待遇を受けていたのにも重なるな、と。
坊ちゃんは、病弱だから外になかなか出られずいつも屋敷の窓から兄たちを眺めていましたし。
蒼の教団編ラストで兄シエルが登場して坊ちゃんは兄シエルに嵌められて蒼の教団編の真犯人としてセバスチャンと共に逮捕され護送されたあたりも鉄仮面の囚人と重なるし。
坊ちゃんの場合は、護送中になんとか脱走できたから囚われの身にはならずには済んだが。
囚われの身といえば、坊ちゃん自体はファントムハイヴ家に囚われているともいえるから兄シエルがいった『もう嘘をつく必要はない』という一見優しさとも受け取れる言葉があったけど、それもなんか気になる、、、。
坊ちゃんは兄にそっくりだからファントムハイヴ邸が襲撃され自分以外の家族も使用人もすべて失ったから残ったひとに悲しませないようにという遠回しの優しさもあったのだろうなあ。
もちろん、状況的にそうせざる得なかったのがいちばんおおきいけれども。
正体を隠すという意味でも 仮面 と捉えられるのではないか?
ファントムハイヴ家に囚われた正体をシエル・ファントムハイヴ伯爵 という嘘の仮面で隠した仮面の囚人 と。
頻出するいまだ舞台になったことすらないフランス、そのフランスによく行く葬儀屋、フランス語読みの双子の兄シエル・ファントムハイヴ、いままで正体を隠して嘘をついていた坊ちゃん、兄シエルに嵌められて逮捕された坊ちゃん、病弱だから外になかなか出られずいつも屋敷の窓から兄をみていた双子の弟、高貴な身分の双子、、、ここまで嵌ることもあるだろうか、、、。
あの枢やな のことだから フランス が今後の重要な伏線になってるだろうし。
フランス・ミステリー鉄仮面の囚人をモデルにしていてもおかしくない。
鉄仮面の囚人のお世話係=坊ちゃんにとってのセバスチャン と考えられそうだし。
やばい、考察が捗る、、、。
今後の黒執事にますます目が離せない!
長々と書きましたが、黒執事おもしろいからオススメっていう布教でした。
それでは、すこしはやいですが…お嬢様、おぼっちゃまの皆さま、おやすみなさい、よき夢を、、。
母校に行ってから謎の女の嗤い声が聞こえた噺。
今週のお題「ゾッとした話」
5年前のたしか、いまくらいの時期かなあ〜。
そのときは、いろいろあってしんどくて病んでいてふとある人にいわれた言葉をきっかけに卒業して以来一度も訪れていなかった母校に足を運んだ。
母校は、山に囲まれたキツイ坂道を登っていくとあるのだけど暗くて静かで少し不気味な雰囲気も感じながらも坂道を登っていき帰り道にフフフフフフッ…という女の嗤い声が聞こえた気がしたが、風の音だろうとおもい、そのまま帰路に着くが。
帰ってきてからも、ずっと、その嗤い声が止まることがなかった。
寝ようとしてもフフフフフフフフッ…という謎の女の嗤い声が耳から離れずにずっとずっとこびりついて離れずにいて寝たくて寝れなかったから数日間寝不足で余計に病んだ。
それから数日がたち、うそのようにその女の嗤い声が聞こえなくなりいつもの日常を取り戻せたことに心の底から安堵した。
この時期は、あの世とこの世の境目が薄まるときだから皆さんもお気をつけて…。
そう、連れていかれないように用心に越したことはありませんよ…フフフフフフフフッ…。
嫌いのちに好き。
街中からあまい香りが漂ってくる。
それは好きな人にチョコレートを渡そうと浮き足立ってる女の子たちの香りだ。
好きな人、ねぇ。
嫌いで嫌いで仕方のない人ならいるけれど。
せっかくのバレンタインだし自分用のチョコレートでも買っていこう。
そうだ、ロイヤルブルーのリボンが綺麗なこのチョコレートにしよう。
そういえば、あいつ青が好きな色だっけ。
まあ、どうでもいいけど。
チョコレートを買って上機嫌で家に帰っていたら、青のジャンバーを着た男…あいつがうちの前でばったり会ってしまった。
ああ、もう。これだから家が隣の幼なじみは…。
しかめっ面をした私をみて『おいおい。そんな怒んなくてもいいだろ』って呆れた顔をしていた。
うるさい。私のことを告白してないのに振るという酷い振り方した癖に。
そんな私を気にせず、あいつは『ん?お前、それなに?もしかしてチョコ?』と目をキラキラさせながら聞いてきた。
そうだ、あいつチョコレート好きだった。
『なあ、お前、どうせあげるやついないんだろ?』って聞いてきた。余計なお世話だ。
『いないけど』ってぶっきらぼうに返したら、あいつはチョコレートを奪い取ってきた。
『なにするのよ?!』と私は叫んでいたら、あいつは『お前のチョコ欲しかったから』っていった。
はぁ!?
思わず、変な声が出た。
そんな私をみてあいつは笑っていた。
うるさい、うるさい。心臓がうるさい。
どうして、こんなに振り回されてばっかりで嫌いなのに、心臓がこんなにうるさいの。
うるさい心臓の音があいつに聞こえていないことをただただ祈っていた。
溺愛
聞いてください。あなたに溺れる夢をみました。
あなたがほかの人を見ていたら、苦しくて苦しくて沈んでしまいそう。
お願い、ほかの人を見ないで。
そう言いたくても、言葉を奪われているから言えなくて。
どぴどぷどぷ。
気付いたら、だんだん深く深く沈んでしまってもう陸にはあがれないみたい。
ねえ、もし私が海の底に沈んでも。
あなたは、私を迎えに来てくれますか。
それとも、私のことなんて忘れてほかの人と笑いあっていますか。
そんなのいや。
私は人魚姫みたいに諦められないから。
あなたと一緒に溶けていきたいの。
どうか、甘くて優しい夢くらいみさせて。
ねえ、聞いてますか。
私は、あなたと幸せになりたいです。
甘い呪い
私はあなたをずっと好きでいる呪いをかけました。
その呪いは永遠に続いてしまいそう。
でも、いいの。
毒に浸ってるこの状態が何だかんだ心地が良いから。
甘美な毒の花。そう、まるで彼岸花のような。
想うはあなた一人。
ああ、そうだ、私 彼岸花になってしまっていたんだわ。
ざあざあ雨が降っても、あなただけを待ち続ける毒の花。
想いを伝えられなかった呪い。
もう、想いなんて伝えられなくなったけど。
私はあなただけを想うわ。ずっとずっと。
枯れてもまたあなたに会いたいから咲き誇るわ。
何度枯れてもあなたへの呪いが解けないかぎり、私は咲き誇るわ。
だから、私をみて。
九月の雨は私の涙かしら。
あなたに想いを伝えられない涙、かしら。
あ、あなただ!
あなたは、隣に咲く白い彼岸花を優しい眼差しで見つめていた。
雨の音がさらに強くなった気がした。
シーラカンスのお茶会
海は宇宙よりも神秘的で謎が深い。
深く深く潜ろうとすればするほど謎が深まってくる。
エメラルドグリーンからだんだんサファイアのような深い青が目の前に広がっていく。
カクレクマノミが楽しげに泳いでいたり、海藻がゆらゆらと揺れてたりまるで僕は人魚になったような心地に陥った。
このまま、いやなことぜんぶ忘れてしまいたい。
なにも考えずに海月のようにさ迷いたい。
いや、ちがうな。
海の亡霊として永遠に海の底まで堕ちてしまいたい。
そういえば、僕はどうして海に沈んでいるのだろう。
いや、そんなこと、もう、どうでもいいや。
どぷどぷどぷどぷ。
目の前が真っ暗になってきた。
気付いたら、青く暗い海の底に堕ちていた。
ここは…どこだろう。
そんなことを考えていたら、提灯のような優しい光がみえた。
その光の先には不気味な顔をしたチョウチンアンコウが僕をじっと見つめて『ここは、意識の底じゃよ。』とチョウチンアンコウは僕にそう優しく教えてくれた。
僕はなぜ考えが分かられたんだろうと考え込んでいたら、また考えをチョウチンアンコウに読まれて『お主は悲しき思い出に囚われてここに辿り着いたんじゃよ。』と教えてくれた。
よく分からないけど、受け入れるしかなさそうだ。
でも現実を受け入れたところでとりあえず、どうすればいいんだろう。
チョウチンアンコウは、『”シーラカンスのお茶会”に参加するんじゃ。』といい、僕をどこかに案内した。それが目的のようだった。
その先には、かつて高度な文明を築いただろう都市が浮かんでいた。
チョウチンアンコウは、その海底都市にある古城に入っていった。
傷ついているが、どこかの王族の城を思わせる佇まいでかつての王が座っていただろうと思われる玉座。
そして、長テーブル。
長テーブルには、皿が置いてあってその上には。
人間の骨が置いてあった。
僕は、背筋が凍った。
そうだ、深海にいるからだろう。
だがしかし、どうして僕は深海にいるのだろう。
『それは、お前がもう死んでいるからだよ。』
冷たくて低い声が聞こえた。
その声の主の名は。
『海の掃除屋シーラカンスだ。』
そうぶっきらぼうに言い放った。
今回の人間はどんな悩みを持っていたか。
ふむ、入水自殺をした好きな女を追いたい、か。
恋をするのは結構だが、海を汚されるのは困るな。
マア、今は愛した女と共にテーブルに並んでいるが。
良かったナァ、一緒になれて幸せだよナァ。
テーブルに並んでいる海の亡霊たちは今日もニコニコと微笑んでいた。
真ん中のテーブルには金箔を塗られた髑髏が佇んでいた。
それは、かつての威厳はもうなくなった王だった。
『ナァ、チョウチンアンコウよ。』と老いぼれたチョウチンアンコウに問う。
すると、老いぼれチョウチンアンコウは笑顔で『はい、なんでございましょうか。』という。
『なんで”シーラカンスのお茶会”っていうんだよ。』と問うと、老練たるチョウチンアンコウは『それはですね、そういったほうが貴方様の”お仕事”の力になれると思いまして。』とさっきと変わらない笑顔でいう。
ふん、余計なことを。
だが、たしかに助けにはなっている。
たまには、優雅にお茶会でもするかな。
『それは、素晴らしいアイデアですね。』とチョウチンアンコウがいつもより弾んだ笑顔をみせた。
こいつの思考を読む力はこういうとき厄介だと常々思う。
チョウチンアンコウは俺の考えを気にすることなく、1793Sinceと書かれた赤ワインを割れたグラスに注いだ。
そのワインは仄かに命の味がした。
その味は、とても不味かった。
翡翠色の指輪と秘密の冒険
ピピピピピ。5時半に目覚ましが鳴り響く。
寒いし眠いからまだ布団にくるまりたいけど、夢を叶えるために時間を無駄にしてはいけない。
まだ朧げな瞳のまま起き上がって顔を洗いに洗面所まで向かう。
顔を洗うときに澄んだ空気と相まって水が冷たく感じた。
だけど、冬の澄んだ空気は気が引き締まるから嫌いじゃない。
あと数時間したら、医学部の合否発表が張り出される。
そわそわして落ち着かない。どうか、受かっていてほしい。
もう、そろそろ母を起こしに行かないと。
もし大学に受かったらこうして起こしに行くこともなくなるから少し心配。受かったらの話だけど。
目覚ましがピピピピピって鳴っているけど、母の起きる気配はない。
しかたないなぁ。
まずは、カーテンを開けて太陽光フラッシュ攻撃だ。
うぅ、眩しい、と母がつぶやいた。
さて、ここからが戦いだ。
『ママ〜!おっきろー!』
そう言って母から布団を引き剥がしたら母はうわぁぁぁって叫んだ。
『ママ、おはよう』って挨拶をして『おはよ〜…』って返した母はまだ眠たそうだ。
朝ごはんを一緒に食べて母は『今日、合否発表でしょ』って言ってきた。
ああああ、思い出しただけでドキドキしてきた。
そんな私をみて母はニヤニヤしながら『あんた医者になるの夢だもんね〜』って言ってきた。
『そうだよ。これでやっとおばあちゃんみたいな人を助けることができる人になれる一歩を踏み出せる』と言ったら母は『ま、頑張りな』って言ってガッツポーズをしていた。
私は思わず笑った。
『おっと、もう8時か。そろそろ行ってくるわ』
『うん、行ってらっしゃい。』
これが、最後の会話になることをそのときの私は知らなかった。
『あ、私もそろそろ見に行かないと!』
そう言って家を出て第一志望の医学部に向かっていった。
大学に着いて私の番号があるか手にダラダラ汗をかきながら探していた。
82番。82番。82番。
あった!
やった!受かっていた!
これで医者になれる!
おばあちゃんみたいな人を助けられる!
浮かれてスキップしながら帰っていたら。
私はトラックに轢かれていた。
それから先のことは知らない。
私は母子家庭だけど、母は母なりに母親の義務を果たそうとしていた。
寝る前に『生まれてきてくれてありがとう』って言いながら優しく寝かしつけてくれたっけ。
父は私が2歳の頃に母と離婚してるけど、毎年誕生日には誕生日プレゼントとクリスマスにはクリスマスプレゼント、お正月にはお年玉をくれた。
きっと律儀な人なんだろうなぁ。
会ったことのない父の性格をなんとなく想像してたりしたなぁ。
亡くなったおばあちゃんの家に母が仕事終わるまで預けられていたなぁ。
おばあちゃんは厳しい人だったけど、紅茶を入れてくれたり私の大好きなパスタを作ってくれたりしたなぁ。懐かしい、な。
高校に入って1ヶ月経ったときにおばあちゃんは天国に旅立った。
旅立つ前に『私、お医者さんになって病気の人助ける。それが私の夢』とおばあちゃんに打ち明けたら、おばあちゃんは『絶対に叶えるんだよ。お前なら、なれるって信じてるから』と言ってくれた。
交わした約束を果たす。絶対に何があっても。絶対に。
そう思っていたのに。
ああ、おばあちゃん許してください。
そして、ママ、パパ、こんなところで死んで、ごめんなさい。
目が覚めたら、病院のベッド…ではなくて、真っ黒な部屋に辿り着いていた。
『お目覚めですか。』
低いハスキーボイスが聞こえた。
その瞬間に青い炎とともに死神のような男がニヤニヤしながら『ああ、親不孝者の娘さんよ。いらっしゃい』と言った。
私は訳が分からず、『ここは…?』と聞いた。
男は、『ここは始まりと終わりの間です。』と淡々と言った。
始まりと終わりの間?
ますます、訳が分からないというのが顔に出ていたらしく、男が面倒くさそうに
『そんなことも知らないのですか。まあ要するにあなた、生と死をさまよってるんですよ』と説明した。
『さ、この扉をあけたら”裁判”ですよ』と言って男は重厚そうな扉をあけた。
そこは、トランプ兵に分厚そうな本が浮いていてハートの椅子にはハートの女王のような人が不機嫌そうにしていた。
ハートの女王のような人は私に気付いて『裁判を始めるよ』と気だるげに言う。
『お前は、家族がいる子供でありながらこの世界に迷い込んだ。それは罪深いことだ。』と女王は言い切る。
私は女王に負けないように『なぜ、そう言い切るのですか。』と言った。
女王は、『なかなか強気な娘だねぇ。』と言い、隣にいた死神は不味そうな顔をしていた。
死神は、『ですが、女王さま。』となにか言おうとした。
女王は、『なんだい。』とふてぶてしく聞き、死神は『鏡をあの娘に見せてはいかがでしょう?』と黒い笑みを浮かべながら提案し、女王も死神のような笑い方をして『いいだろう。』と承諾した。
鏡には、病院のベッドで昏睡状態になっている私と泣いている母と父が写っていた。
あの母が、泣いている。
いつも絶対に泣かなかった母が、泣いて、いる。
戻らなくては。
こんなところで負けている場合じゃ、ない!
キッと死神を睨んで死神は少し怯んだ。
女王は興味深そうに『お前、なかなか面白い娘だな。』と言い、鏡のところに連れて行き私の背中を押した。
そうして、鏡の中に入って辿り着いたのは。
とても美しい白い彼岸花が一面に広がっている。
空を見上げたら、満面の星が綺麗だ。
蛍が控えめに光っている。
私の目の前には川があった。
死神があらわれて、『さようなら、あなたは元の世界に帰れます。』と残念そうに言った。
死神がそう言った瞬間、彼岸花が宙から降ってきた。
そのときに見覚えのある翡翠色の指輪が落ちてきた。
ああ、おばあちゃん。
許してくれたの。
『最後にあなたに秘密を教えてあげます。』
『女王さまは実は、あなたのー』
気が付いたら、病院のベッドで目覚めていた。
母は『よかった!よかった…!』とせっかくのメイクが崩れるくらい泣いていたみたいだ。
父も目覚めた私をみて目が潤んでいた。
なんだか、長い夢をみていたみたいだな。
そう思いながら指を見たら。
翡翠色の指輪が嵌められていた。
どうやら、この冒険は私しか知らない私だけの秘密なんだよね。
ハートの女王さま、いいえ、おばあちゃん。
窓を見たら目覚めた私を祝福するように雪がしんしんと降っていた。